
機械加工の基礎:ドリル編
ドリルとは
ドリルとは穴あけ作業を行う切削工具です。先端の切り刃で材料を切削し、らせん構造によって切削くずを排出することで連続切削を行います。電動ドリルやボール盤などに取り付け使用するほか、振動ドリルやハンマードリルを用いることでコンクリートなどに穴あけ作業を行うこともできます。
機械加工図面において、ドリルによって加工された穴は「キリ」と表記されます。
ドリル材質の種類
ドリルの材質は2つに大別されます。
・ハイスドリル
高速度工具鋼(ハイス)と呼ばれる合金製のドリルです。ハイスドリルのメリットとしては、安価であること、材質的に粘り強く刃先がかけにくい点があげられます。また振動にも強いため断続負荷の切削にも向いています。
・超硬ドリル
超硬合金製のドリルです。超硬合金はタングステンやタンタルなどの粉末を焼結して作られます。非常に硬度が高く高温条件下でも硬度低下を起こしにくい特徴があります。材質として硬度が高いので工具のゆがみが少なく高精度な加工を行うことができます。
一方で硬度が高いため衝撃などにより刃先が破損しやすいというデメリットを持っています。
ハイスドリルに比べて高価なためドリル全体を超硬合金製とせずにドリル先端部のチップのみを超硬合金製とするドリルもあります。
コメント