コラム 機械要素の基礎:軸継手 軸継手は、二つの回転する軸の端部同士を連結し、一方の軸から他方の軸へ動力すなわちトルクと回転を伝達するための機械要素です。また、原動機であるモーターやエンジンと、従動機であるポンプや減速機などの機械装置の軸とを接続するためにも用いられます。単に動力を伝えるだけでなく、取り付け時の軸心のずれを吸収したり、振動や衝撃を緩和したり、保守点検時の分解組立を容易にしたりするなど、機械システム全体のスムーズな運転と信頼性向上に寄与する多様な機能を持っています。 2025.05.14 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:パッキン パッキンは、機械や装置において、部品間の隙間からの液体や気体などの流体の漏れを防いだり、外部からの塵や異物の侵入を防止したりするために用いられるシール部品、すなわち密封装置の総称です。特に、軸が回転したり、ロッドが往復運動したりするような、互いに動きのある部品間の隙間を密封する運動部シールとして広く利用されています。静止した部品間のシールに主に使われるガスケットとは区別されることが多いですが、用途や形状によっては両者の境界が曖昧な場合もあります。 2025.05.07 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:Oリング Oリングは、断面が円形の環状シール部品であり、主にニトリルゴムやフッ素ゴムといった弾性を持つエラストマー材料から作られます。このOリングを機械部品に設けられた専用の溝にはめ込み、組み立ての際に適度に圧縮変形させることで、部品と部品の間の微細な隙間を物理的に塞ぎます。これにより、内部の液体や気体といった流体の外部への漏れを防いだり、逆に外部から塵や水分などの異物が機器内部へ侵入するのを防止したりする重要な役割を果たします。 2025.05.06 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:グリス グリスは、機械の摺動部分の潤滑に使用される半固体状の潤滑剤です。その基本的な構成は、基油と呼ばれる液体潤滑油を、増ちょう剤という固体または半固体の物質でゼリー状の構造に固め、さらに必要に応じて各種の添加剤を配合したものです。主な目的は、機械部品間の摩擦を減らし、摩耗を防ぎ、焼き付きを防止すること、加えて金属表面の錆を防ぎ、外部からの異物の侵入を抑制することです。潤滑油では流れ落ちてしまう箇所や、頻繁な給油が困難な箇所、密封性が求められる箇所などに特に適しています。 2025.05.06 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:ばね ばねは、外から力を加えると弾性変形し、力を取り除くと元の形状に復元しようとする性質を利用した機械要素です。この変形と復元という性質は材料の弾性に基づくものであり、ばねはこの弾性を積極的に活用するために特定の形状に作られています。ばねは変形する際にエネルギーを蓄え、復元する際にそのエネルギーを放出することができます。 2025.05.05 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:軸受 軸受は、回転または往復運動をする軸を、ハウジングと呼ばれる固定側の部品に対して正確な位置で支持し、その運動を円滑にするための機械要素です。軸が受ける荷重を支えながら、軸と支持部との間の摩擦や摩耗を低減することが主な目的です。あらゆる回転機械や可動機構において、その性能、効率、寿命を左右する極めて重要な部品と言えます。 2025.05.05 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:歯車 歯車は、円盤または円錐などの外周あるいは内周に歯と呼ばれる突起を等間隔に設けた、代表的な機械要素です。一対または複数の歯車を噛み合わせることにより、回転軸から別の回転軸へ、あるいは回転軸と直線運動をする部品の間で、動力、運動、トルクを確実に伝達する目的で広く用いられます。その歴史は古く、現代においても自動車、産業機械、時計、ロボットなど、あらゆる機械装置の基幹部品として不可欠な存在です。 2025.05.05 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:チェーン チェーンは、多数の部品、典型的には金属製の環や板、ピンなどを順次連結して構成される、柔軟性を持った鎖状の機械要素です。主な用途は、スプロケットと呼ばれる歯車状の部品と組み合わせて軸と軸の間で動力を伝達すること、コンベヤシステムなどで物品や材料を一定の経路に沿って運搬すること、あるいはホイストなどで重量物を吊り上げることなどです。ベルト伝動などと比較して、滑りがなく確実な動力伝達や位置決めが可能であるため、自転車やオートバイの駆動、工場の生産ライン、農業機械、建設機械など、非常に多くの機械や装置で重要な役割を担っています。 2025.05.03 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:軸 軸は、機械を構成する最も基本的な要素の一つであり、通常は断面が円形の棒状の部品です。その主な役割は、動力を伝達すること、運動を伝達すること、あるいは歯車(ギア)、プーリー(滑車)、スプロケット(鎖歯車)、はずみ車(フライホイール)、クランクなどの回転する部品を、それらが円滑に回転できるように支持することです。ほとんど全ての回転機械には、その機能を実現するための中心的な部品として軸が組み込まれており、機械全体の性能、精度、耐久性に直接的な影響を与える重要な要素です。 2025.05.03 コラム機械要素
コラム 機械要素の基礎:ナット ナットは、部品同士を締結するために用いられる基本的な締結部品の一種であり、中心にめねじが切られた穴を持つ部品です。通常、対となるおねじを持つボルトやねじと組み合わせて使用され、これらを締め付けることによって強力な締付力を発生させ、部品を固定します。機械、建築、自動車、家電製品など、あらゆる分野で不可欠な部品として、ボルトと共に広く利用されています。 2025.05.03 コラム機械要素