
機械工学って何?
こんにちは!今日もご覧いただきありがとうございます。 さて皆さん、「機械工学」とはどのよう学問なのかご存じでしょうか。名前だけは聞いたことあるけど詳しく説明はできな方多いのではないでしょうか。
機械工学とは
機械工学とはあらゆる「モノづくり」を支える学問です。
現代において人々の生活に機械の存在は欠かせません。機械工学は身の回りのあらゆる機械「自動車、飛行機、スマホ、ロボットなど」の設計、開発、製造、運用すべてにかかわってきます。
物理学や数学を基に、あらゆる材料、エネルギー、情報を活用し人々の生活を豊かにする機械システムを生み出します。技術、情報を統合し新たな機械や装置の設計、製作をおこないます。
モノづくりの基礎となる分野として非常に重要視され、近年人材の減少、不足が憂慮されています。
機械四力学という概念があります。機械工学の基盤となる四つの力学です。機械四力学とは「機械力学」「材料力学」「熱力学」「流体力学」でありこれらの学問を基軸として多岐にわたる工業分野を支えています。
機械力学
機械力学は機械や機構の運動と、その運動を引き起こす力や運動によって生じる力との関係を取り扱う機械工学の一分野です。古典力学、特に動力学を基礎とし、これを複雑な機械システムに応用します。
この分野では、機械を構成する個々の部品やシステム全体の速度、加速度、振動、エネルギーなどを解析し、作用する力との相互関係を明らかにします。主要なテーマには、機構の運動そのものを解析する機構学、力と運動の関係を扱う機械動力学、機械の振動現象を対象とする振動学、回転機械の釣合い問題などが含まれます。
機械力学の目的は、機械が実際に動作する際の動的な挙動、例えば振動や騒音、各部に作用する力、エネルギーの伝達効率などを正確に予測し、評価することにあります。これにより、より安全で信頼性が高く、高性能で効率的な機械を設計するための基礎知識を提供します。エンジン、ロボット、自動車、工作機械など、あらゆる機械の設計、解析、制御において不可欠な学問です。

材料力学
材料力学は固体材料で作られた物体、特に機械や構造物を構成する部材が、外部から力を受けたときに内部にどのような力が発生し、どのように変形したり破壊したりするのかを研究する工学の一分野です。
主として、部材内部に生じる力である応力と、変形の度合いを示すひずみとの関係を明らかにします。また、荷重が作用した際の部材の変形量、例えばはりのたわみなどを計算する方法を扱います。引張り、圧縮、ねじり、曲げといった基本的な荷重状態にある棒、軸、はりなどの挙動解析や、細長い柱が圧縮荷重で折れ曲がる座屈現象の解析などが中心的な課題です。
材料力学は、材料が持つ強度や変形のしやすさといった特性に基づいて、機械や構造物が使用中に予想される荷重に対して、破壊したり過度に変形したりすることなく、安全に機能するための設計計算の基礎理論を提供します。安全性と信頼性の確保が求められる機械設計や構造設計において、根幹をなす不可欠な学問分野です。

熱力学
熱力学は熱と、力学的な仕事やエネルギーとの関係、及び物質の熱的な性質を研究する物理学の一分野です。主にエネルギーの形態変化や移動、そしてそれらが物質に及ぼす影響を扱います。
この学問は、物質を構成する膨大な数の原子や分子の個々の振る舞いを追うのではなく、温度、圧力、体積、内部エネルギーといった、系全体を捉える巨視的な量を用いて現象を記述します。
熱力学の基礎にはいくつかの普遍的な法則があります。エネルギー保存則を示す第一法則や、熱の移動方向やエネルギー変換の効率限界、不可逆過程におけるエントロピー増大の原理を示す第二法則が特に重要です。これらの法則は経験的に確立され、極めて広範な現象に適用できます。
熱力学はこれらの基本法則に基づき、熱機関、例えばエンジンや発電所の動作原理と効率、冷凍機やエアコンの仕組み、物質の相転移、化学反応に伴う熱の出入りなどを理論的に解明します。物理学や化学はもちろん、工学のあらゆる分野、特にエネルギー変換技術や材料科学において不可欠な基礎学問となっています。

流体力学
流体力学は液体や気体といった流体の運動、及び流体と物体との間に働く力などを研究する物理学及び工学の一分野です。流体の静止状態を扱う流体静力学と、運動状態を扱う流体動力学に大別されます。
この学問では、流体の圧力、密度、速度、粘性といった性質を考慮に入れ、流れのパターン、物体周りの流れによって生じる揚力や抗力、複雑な乱流現象などを解析します。
その理論体系は、質量保存則、運動量保存則、エネルギー保存則という物理学の基本的な保存法則を流体に適用することで構築されます。特に粘性流体の運動を記述するナビエストークス方程式は、流体力学における最も重要な基礎方程式の一つです。
流体力学は、航空機、船舶、自動車の設計、エンジン、ポンプ、タービンの開発、パイプライン輸送、気象予測、環境問題、医療分野での血流解析など、自然現象から最先端技術まで、非常に広範な領域に関わる基礎的かつ重要な学問分野となっています。

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