寸法精度

加工学

機械加工の基礎:ロストワックス鋳造

ロストワックス鋳造は、ろう、すなわちワックスで作られた模型の周囲を耐火物で覆い固め、加熱によって中のワックスを溶かし出すことで空洞を作り、そこに溶融金属を流し込んで鋳物を製造する精密鋳造法です。工業的にはインベストメント鋳造とも呼ばれます。インベストメントとは包む、覆うという意味を持ち、模型をセラミックスなどの耐火物で包み込む工程に由来します。この技術の工学的な最大の特徴は、鋳型に合わせ目、すなわちパーティングラインが存在しないことです。一般的な砂型鋳造や金型鋳造では、模型を取り出すために鋳型を二つ以上に分割する必要がありますが、ロストワックス法では模型そのものを溶かして消失させるため、分割面が不要となります。これにより、他の鋳造法では不可能な複雑なアンダーカット形状や、中空構造を持つ部品を、極めて高い寸法精度と美しい鋳肌で一体成形することが可能となります。
加工学

機械加工の基礎:中ぐり加工

中ぐり加工は、ドリルなどであけられた既存の穴を、バイトと呼ばれる単一の切れ刃を持つ切削工具を用いて、内側から削り広げる機械加工法です。ボーリングとも呼ばれます。その最大の目的は、単に穴を大きくすることではありません。ドリルであけられた穴が持つ、わずかな「位置のずれ」「形状の歪み」「傾き」といった幾何学的な誤差を修正し、極めて高い真円度、真直度、そして位置精度を持つ、真の円筒穴を創り出すことにあります。エンジンブロックのシリンダーや、ベアリングがはまるハウジングなど、機械の性能を決定づける重要な穴の最終的な品質を保証するための、不可欠な精密加工技術です。
加工学

機械加工の基礎:リーマ加工

リーマ加工は、あらかじめドリルなどで空けられた下穴に対し、その寸法精度、幾何公差、そして表面粗さを極めて高いレベルに仕上げるための除去加工プロセスです。機械加工において穴あけは最も基本的な工程ですが、ドリルという工具は構造上、真円度や円筒度といった形状精度を出すのが苦手であり、また穴の内面も荒れた状態になりがちです。そこで、ドリルの後に、より精密な多刃工具であるリーマを通すことで、マイクロメートル単位の寸法管理と、鏡面に近い平滑な内面を実現します。自動車のエンジン部品や航空機の油圧機器、精密金型など、高い信頼性が求められる嵌め合い部品の製造において、リーマ加工は不可欠な最終仕上げ工程として位置づけられています。
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