コラム 機械材料の基礎:塩化ビニル
塩化ビニル樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンと並ぶ五大汎用プラスチックの一つであり、その特異な化学構造と配合技術により、硬質なパイプから軟質なレザーに至るまで、極めて広範な用途を持つ合成樹脂です。一般的にはポリ塩化ビニル、あるいは単に塩ビやPVCという略称で呼ばれます。他の多くのプラスチックが石油を主原料とする炭化水素ポリマーであるのに対し、塩化ビニルはその重量の半分以上が食塩由来の塩素で構成されているという大きな特徴を持っています。この組成は、省資源性や難燃性といった独自の材料特性を生み出す根源となっており、現代の社会インフラや産業活動を支える基盤材料として不可欠な存在です。