炭素

コラム

機械材料の基礎:鋳鉄

鋳鉄は、鉄を主成分とし、炭素を多く含む鉄-炭素系の合金です。炭素量がこれより少ない鉄合金である「鋼(はがね、Steel)」とは明確に区別されます。鋳鉄には炭素の他に、ケイ素が通常1~3%程度、さらにマンガン、リン、硫黄などが不純物または合金元素として含まれます。その名の通り、鋳鉄の最大の利点は「鋳造」に適していることです。鋼に比べて融点が低く(約1150℃~1250℃)、溶けた状態での流動性が良いため、複雑な形状の製品でも型に流し込むことで比較的容易に製造できます。この優れた「鋳造性」により、古くから様々な製品の製造に用いられてきました。
機械材料

機械材料の基礎:黒鉛

黒鉛は、ダイヤモンドと同じく炭素原子のみから構成される同素体の一つであり、石墨あるいはグラファイトとも呼ばれます。漆黒の光沢を持ち、金属のような導電性と熱伝導性を示しながら、同時に潤滑性や耐熱性、耐薬品性といったセラミックス的な特性も併せ持つ、極めて特異な物質です。鉛筆の芯から、リチウムイオン二次電池の負極材、製鉄用の巨大な電極、そして半導体製造装置の部材に至るまで、黒鉛は現代産業の基盤を支える不可欠なマテリアルです。その性能は、炭素原子が織りなす微細な結晶構造と、それを制御する製造プロセスによって決定づけられます。
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