表面処理 表面処理の基礎:電解研磨
電解研磨は、電気化学的な溶解現象を利用して金属表面を平滑化し、かつ光沢を与える表面処理技術です。一般的に金属を磨くというと、砥石やサンドペーパー、あるいはバフといった物理的な研磨材を用いて表面を削り取る機械研磨を想起しますが、電解研磨はこれらとは対極のアプローチをとります。機械研磨が物理的な力で凸部を削り、あるいは塑性変形させて表面を均すのに対し、電解研磨は電気分解の原理を用いて、金属表面の凸部を選択的に溶かし出すことで平滑面を得ます。英語ではElectropolishingと呼ばれ、電気メッキの逆反応を利用したプロセスであることから逆メッキとも形容されます。この技術は、単に見た目を美しくするだけでなく、耐食性の向上、洗浄性の改善、コンタミネーションの低減といった機能的な付加価値を金属表面に与えるため、半導体製造装置、医薬品製造プラント、真空機器、そして原子力産業など、極めて高い清浄度が求められる分野において不可欠な基盤技術となっています。