加工学 機械加工の基礎:ロウ付け
ロウ付けは、接合しようとする部材(母材)を溶融させることなく、母材よりも融点の低い金属(ロウ材)を溶かして接合部の隙間に流し込み、これを凝固させることで部材同士を結合させる接合技術です。英語ではブレージングと呼ばれ、紀元前の古代文明から貴金属の装飾などに用いられてきた歴史ある技術ですが、現代においても自動車の熱交換器、航空宇宙エンジンのタービンブレード、精密電子部品、そして冷蔵庫の配管に至るまで、極めて高度な信頼性が求められる分野で不可欠なプロセスとして機能しています。溶接が母材そのものを溶かして一体化させるのに対し、ロウ付けは母材を溶かさないという点が決定的な違いです。この特性により、精密な寸法精度の維持、異種金属の接合、そして薄肉部品の接合において、他の接合方法にはない優位性を発揮します。