Oリング

機械要素

機械要素の基礎:メカニカルシール

メカニカルシールは、ポンプやコンプレッサー、攪拌機といった回転機器の軸封部において、流体の漏れを防止するために用いられる精密機械要素です。回転する軸と、固定されたケーシングとの間には必ず隙間が存在します。この隙間から内部の液体や気体が外部へ漏れ出すのを防ぐ、あるいは外部からの異物が内部へ侵入するのを防ぐことが軸封装置の役割です。かつて主流であったグランドパッキンが、繊維状の詰め物を軸に押し付けて締め上げることで漏れを抑制していたのに対し、メカニカルシールは、平滑に仕上げられた二つの端面をバネや流体圧力によって押し付け合い、その間に極めて薄い流体膜を形成させることで、漏れを最小限に抑えつつ、摩耗を抑制するという高度な制御を行っています。
機械材料

機械材料の基礎:シリコーンゴム

シリコーンゴムは、主骨格がケイ素と酸素の繰り返し結合であるシロキサン結合からなり、側鎖にメチル基やフェニル基などの有機基を持つ、無機と有機のハイブリッドポリマーです。一般的にゴムと呼ばれる物質の多くは、石油を原料とする炭素と水素を主成分とした有機ゴムですが、シリコーンゴムは天然の珪石を原料とするケイ素をベースに化学合成された独自の物質です。この特異な分子構造により、耐熱性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性といった相反するような特性を高いレベルで併せ持っており、自動車、電子機器、医療、建築、食品産業など、現代社会のあらゆる分野で不可欠な高機能エラストマーとして使用されています。
機械材料

機械材料の基礎:アクリルゴム

アクリルゴムは、アクリル酸アルキルエステルを主成分とする合成ゴムであり、ISO規格ではACMという略号で呼ばれます。耐熱性と耐油性のバランスにおいて、汎用ゴムであるニトリルゴムと、高機能ゴムであるフッ素ゴムの中間に位置する材料です。自動車産...
機械材料

機械材料の基礎:エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)

EPDMの特徴は、ゴム材料の宿命的な弱点であったオゾン、紫外線、そして熱に対する、極めて優れた耐久性にあります。この比類なき耐候性と耐熱性により、EPDMは「屋外での使用」や「高温環境下での使用」において、他の汎用ゴムを圧倒する信頼性を提供します。自動車のウェザーストリップから、建物の屋上防水シート、高温の蒸気を輸送するホースに至るまで、EPDMは、過酷な環境下で長期間の柔軟性とシール性を維持するという、困難な工学的課題を解決するために開発された、戦略的な材料です。
機械材料

機械材料の基礎:フッ素ゴム(FKM)

フッ素ゴムは、その分子骨格にフッ素原子を含む合成ゴムの総称であり、一般にFKMという略称で知られます。これは、デュポン社のかつての商標名であるViton®(バイトン)としても広く認知されています。フッ素ゴムは、数あるエラストマー(ゴム材料)の中で、耐熱性、耐薬品性、耐油性において、他の追随を許さない、極めて高い性能を持つ高性能特殊ゴムの頂点に君臨しています。
機械材料

機械素材の基礎:ニトリルゴム NBR

ニトリルゴムは、アクリロニトリルとブタジエンの共重合によって得られる合成ゴムであり、一般にNBRという略称で広く知られています。その工学的な最大の特徴は、他の汎用ゴムが持ち得ない、極めて優れた耐油性と耐燃料性にあります。この特性により、ニトリルゴムは、自動車のエンジンルーム、油圧機器、産業機械など、鉱物油やグリース、燃料に直接触れる環境下で使用されるシール材やホースの材料として、絶対的な地位を確立しています。
機械材料

機械材料の基礎:クロロプレンゴム CR

クロロプレンゴムは、化学的にはポリクロロプレンと呼ばれ、クロロプレンというモノマーを重合させて得られる合成ゴムの一種です。その最も有名な商品名であるネオプレンとして、広く世界に知られています。1930年代に米デュポン社によって工業化された、最も歴史のある合成ゴムの一つであり、その登場は、天然ゴムに依存していた産業界に大きな変革をもたらしました。
機械要素

機械要素の基礎:Oリング

Oリングは、断面が円形の環状シール部品であり、主にニトリルゴムやフッ素ゴムといった弾性を持つエラストマー材料から作られます。このOリングを機械部品に設けられた専用の溝にはめ込み、組み立ての際に適度に圧縮変形させることで、部品と部品の間の微細な隙間を物理的に塞ぎます。これにより、内部の液体や気体といった流体の外部への漏れを防いだり、逆に外部から塵や水分などの異物が機器内部へ侵入するのを防止したりする重要な役割を果たします。
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