大林組、PC橋梁の柱頭部施工を効率化する新工法「クラッベワーゲン工法」を開発 工程を約30%短縮

インフラ建設道路

大林組は10月13日、PC橋梁工事における柱頭部の施工を大幅に効率化する新工法「クラッベワーゲン工法」を開発したと発表した。大型ブラケットを使わず、軽微な改良を施した移動作業車で柱頭部を構築する工法で、足場支保工の組み立てが不要になる。従来工法に比べ約30%の工程短縮と省人化を実現し、高所作業の削減による安全性向上にもつながるとしている。

開発の背景

建設業全体で、働き方改革や将来の担い手確保に向けて、生産性の向上が重要な課題となっている。山岳部や河川部のPC橋梁工事では、張出し架設工法で上部の橋桁工事を進める。この工法は、柱頭部に設置した2基の移動作業車が左右同時に張り出して橋桁を架設するもので、2基を置ける幅の柱頭部をつくるために足場支保工の設置が必要になる。

この足場支保工の組み立て・解体は、柱頭部構築作業の約半分を占め、しかも高所での作業となる。既存の対策工法はあるが、大幅な構造変更や移動作業車の改造を伴うため、受注後に適用するのが難しい場合があった。

新工法の特長

柱頭部を3段階に分けて構築するのが特徴である。

出展:大林組プレスリリース https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20261013_1.html

これにより大型ブラケットや足場支保工の組み立て・解体が不要となる。発表資料の工程比較図では、従来工法で140日かかる施工期間が100日に短縮される。

既存設備を活用できる実用性

従来工法は、移動作業車2基を置ける幅の柱頭部を先に構築する。新工法では、幅の狭い柱頭部にも設置できるよう、移動作業車の主部材(荷重をコンクリート部へ伝える部材)の配置を工夫した。向かい合う主部材が互いに干渉しない位置に配置することで、2基の設置を可能にしている。

柱頭部の構築後は、従来の施工方法へ移行できるよう、主部材を元の位置に戻すスライド機構を既存部材に追加した。主部材を短時間かつ安全に従来位置へ戻せる。既存設備をベースにした軽微な改良で対応できるため、導入しやすい工法としている。

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