下水汚泥の肥料利用、国交省がダッシュボード公表

インフラ統計・データ

国土交通省は、全国の地方公共団体における下水汚泥資源の肥料利用の進み具合を可視化した「下水汚泥資源の肥料利用・検討状況見える化ダッシュボード」を公表した。「下水汚泥の肥料利用状況」と「肥料利用に向けた検討状況」の2つの観点から、都道府県、団体、処理場ごとの状況を比較できる。Excelファイル形式で、同省のウェブサイトからダウンロードできる。

背景

日本は肥料原料の多くを海外に依存しており、国際市況や輸出国の動向の影響を受けやすい。下水汚泥はリンや窒素などの肥料成分を含む国産資源として期待されている。政府は2022年12月に決定した「食料安全保障強化政策大綱」で、2030年までに下水汚泥資源の肥料使用量を倍増させる目標を掲げた。これを受けて国交省は2023年3月、汚泥処理にあたっては肥料利用を最優先するよう地方公共団体に通知している。

2つの指標で進捗を可視化

ダッシュボードでは次の2つの指標を用いる。

  • 下水汚泥肥料利用率:下水汚泥の発生量(乾燥重量ベース)のうち、肥料として利用された割合
  • 肥料利用化検討進捗率:肥料化に向けた検討全体の進捗を示す指標。数値が大きいほど検討が進んでいる

構成は3つのシートに分かれている。「全国・都道府県DB」では全国(都道府県単位)と各都道府県(市町村単位)の概況を確認できる。「団体DB」と「処理場DB」では、抽出フィルターで条件を絞り込み、団体間や処理場間を比較できる。動作環境はExcel 2021以降またはMicrosoft 365。

見えてきた傾向

同省は、ダッシュボードから次の2つの傾向が確認できたとしている。

1つは、肥料利用率が高くても検討進捗率が高いとは限らないことだ。供用開始当初から外部委託で肥料化していて特段の検討をしていなかったり、委託先とのマッチングが円滑に進んだりしたケースが考えられるという。

もう1つは、政令市と流域下水道は検討進捗率が比較的高い一方で、肥料利用率は低い傾向にあることだ。汚泥の発生量が多い処理場を抱えており、発生量に対して肥料の需要量が小さい可能性があると分析している。

出典:国土交通省「下水汚泥資源の肥料利用・検討状況見える化ダッシュボード」 https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sewerage/mizukokudo_sewerage_tk_001129.html

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