スマートIC、柏原と坂本PAの2カ所を新規事業化 国交省

インフラ道路

国土交通省は10月23日、スマートインターチェンジ(IC)2カ所について高速道路会社への事業許可を行い、新規事業化を決めたと発表した。対象は西名阪自動車道の「柏原スマートIC」(大阪府)と九州自動車道の「坂本PAスマートIC」(熊本県)で、事業主体はいずれもNEXCO西日本と地元市。あわせて、北海道、兵庫県、宮崎県の3カ所で準備段階調査に着手する。

事業許可した2カ所

名称(仮称)所在地路線名連結位置事業主体
柏原スマートIC大阪府柏原市・羽曳野市近畿自動車道天理吹田線柏原IC~藤井寺IC間NEXCO西日本・柏原市
坂本PAスマートIC熊本県八代市九州縦貫自動車道鹿児島線八代IC~人吉IC間NEXCO西日本・八代市

柏原スマートICは本線直結型で、上り線を羽曳野市、下り線を柏原市に設ける。天理方面のハーフIC(2/4)で、全車種が24時間利用できる。市内の東西を結ぶ国道25号と国道165号には事前通行規制区間が2カ所あり、2013年以降に7回の通行止めが発生、豪雨時には市内交通がまひしたこともある。スマートICの整備で、国道25号が通行止めになっても西名阪道が奈良・名古屋方面への代替路となる。周辺には国分東条鉄工団地など工業団地が多く、2024年の製造品出荷額は約3,100億円と増加傾向にあり、奈良方面への所要時間短縮による企業活動の活性化も期待される。

坂本PAスマートICはSA・PA接続型の全方向IC(4/4)で、全車種(車長12.0m以下)が24時間利用できる。2020年7月豪雨では国道219号などが甚大な被害を受けて集落が一時孤立したが、坂本PAの緊急開口部を開放して救助・救援ルートを確保した。2026年の熊本地震でも、坂本PAの仮設出入口が鹿児島方面からの緊急車両ルートとして使われた。スマートIC化により国道219号の代替路を恒久的に確保し、「球磨川坂本地区河川防災ステーション」へのアクセスも向上する。坂本町を含む新たな観光周遊ルートの形成も見込む。

準備段階調査に着手する3カ所

名称(仮称)検討位置路線名区間
岩見沢SA北海道岩見沢市道央自動車道岩見沢IC~三笠IC間
相生兵庫県相生市山陽自動車道龍野西IC~赤穂IC間
高崎・山田宮崎県都城市宮崎自動車道高原IC~都城IC間

準備段階調査は、地方で計画検討・調整を進める箇所のうち、国として必要性が確認できる箇所で国が直轄で行う調査で、ICの社会便益や利用交通量、位置・構造などを検討する。

スマートICの整備状況

スマートICはETC搭載車両の通行に限定したICで、料金徴収施設を集約する必要がないためコンパクトに整備でき、料金徴収の人件費も抑えられる。日本の高速道路のIC間隔は平均約10kmと欧米の平地部の無料高速道路の約2倍あり、国は平地部でIC間隔を欧米並みの約5kmにするよう整備を進めている。整備費用は高速道路機構が負担して国が2分の1を補助し、残りを地方自治体が負担する。

2026年10月23日時点で、スマートICは開通167カ所、事業中51カ所、準備段階調査3カ所となっている。

出典:国土交通省報道発表資料(2026年10月23日) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002027962.pdf

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