市街地の自動二輪車駐車場確保へ 国交省

インフラ道路

国土交通省は10月28日、市街地で自動二輪車や原動機付自転車の駐車スペースの確保を進めるため、「自動二輪車駐車場の確保に関する事例集(附置義務等による駐車場確保編)」を作成したと発表した。関係行政機関でつくる「市街地における自動二輪車等の駐車スペース確保に係る関係省庁連絡会議」での議論を踏まえ、地方公共団体が各地の取り組みや工夫を参照できるようにした。

二輪駐車場の不足が課題

全国的に自動二輪車の駐車場が不足しており、路上駐車が課題となっている。2006年の駐車場法改正で、建物の新築時などに駐車場の設置を義務付ける附置義務条例の対象に自動二輪車を加えられるようになり、多くの自治体がこれを機に導入した。同年の道路交通法改正による駐車違反対策の強化で、二輪利用者から駐車場不足の声が上がったことも背景にある。

事例集では、各自治体が導入した背景として、四輪に比べて二輪用駐車場が少ない、歩道上への駐車が目立つ、二輪の保有台数が多く駐車違反も多い、といった課題が紹介されている。

駐車場法に基づく附置義務:10都市の事例

駐車場法に基づき自動二輪車駐車場の附置義務を定めた10都市の事例を掲載した。多くの都市が、百貨店・その他店舗では延べ面積3,000m²ごとに1台、それ以外の特定用途では8,000m²ごとに1台を基本としている。

自治体導入時期主な効果・実績
さいたま市2009年4月駅周辺の集客施設整備時に二輪駐車場を確保
川越市2012年7月違法・路上駐車が減少
千葉市2023年4月制定から3年で附置義務により15台分を整備
横浜市2007年12月設置要望や路上駐車に関する市民意見が減少
川崎市2007年10月二輪駐車場の確保が進展
京都市2014年10月2025年度末時点で約260カ所・約510台分を設置
大阪市2008年6月2025年度末時点で約7,700台分の設置を協議(うち附置義務約3,000台)
神戸市2015年12月2025年度末時点で約79カ所・約296台分を設置
福岡市2017年4月商業・近隣商業地域で約1,600台分を整備
那覇市2020年1月駐車スペースの確保と適正な駐車環境の形成

駐車場法によらない事例

自転車条例や開発条例を活用した事例も紹介している。

  • 仙台市:自転車の附置義務条例の対象に二輪を追加。商業・近隣商業地域の小売店舗では、駐輪場整備台数の約5%を二輪とし、路上放置が減少した
  • 広島市:自転車等駐車場の附置義務で、自転車・原付・二輪を合算して台数を算出。放置台数が減少した
  • 江戸川区:住宅等整備基準条例で、自転車・原付・二輪を合算した設置基準を定め、二輪への配慮を求める。住宅以外で約1,500台が設置され、路上駐車が解消した
  • 藤沢市:特定開発事業等に係る条例で、遊技場や物販店舗、病院などに用途・面積に応じた設置基準を設け、自転車等の路上駐車を抑制した

出典:国土交通省報道発表(2026年10月28日) https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi09_hh_000146.html

事例集:https://www.mlit.go.jp/toshi/content/002028433.pdf

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